ビジュアルに価値ある提案を

KYOTO GRAPHIE
KYOTOGRAPHIE×HORIUCHICOLOR
京都を舞台に世界各国の写真作品が楽しめる「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」が、今年はコロナの影響により時期を4月から9月に移して開催されました。この国際的な写真祭において、堀内カラーは2013年の第1回開催時からアーティストの作品制作(プリンティング)などにかかわり、第8回目となる今回は4名のアーティストの、それぞれ独創的な世界観を表現。なかでも今回、新しい試みとして挑んだ「視覚障害を持つ人たちが触って楽しめる」立体的なプリンティングは、当社にとってビジュアルの可能性を拡げる貴重な体験となりました。
今回堀内カラーが担当した作家さんの作品
Marie Liesse マリー・リエス
Marie Liesse マリー・リエス
二つの世界を繋ぐ橋の物語
フランスの写真家マリー・リエスが、夫の早逝した全盲の親友の軌跡をたどるべく、親友が生前に通っていた国立パリ盲学校の生徒たちのポートレートを撮影。日仏の視覚障害がある人々と共同で制作した「触る」写真も体感できる。
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Omar Victor Diop オマー・ヴィクター・ディオプ
Omar Victor Diop オマー・ヴィクター・ディオプ
Diaspora(ディアスポラ)
アフリカから奴隷として海外に出て名声を得たアフリカ出身の偉人らに、オマー氏が自ら扮したセルフポートレートのシリーズ。フランス革命のときにフランスの国会議員を務めた偉人などを海外でプレーするサッカーやラグビーの選手に見立てて描かれている。
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Wing Shya ウィン・シャ
Wing Shya ウィン・シャ
一光諸影
映画監督ウォン・カー・ウァイの元専属フォトグラファー兼グラフィックデザイナーとして活躍する香港のアーティストが、映画のスチール作品ほか、自身の作品やファッション写真などを老舗の帯匠にて発表。
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Atsushi Fukushima 福島あつし
Atsushi Fukushima 福島あつし
弁当 is Ready
高齢者専用の弁当屋の配達員を10年間するなか、配達先にカメラを持ち込んで、「生と死」「高齢化社会」といったテーマを浮かび上がらせた写真作品。
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KHOTO GRAPHIE 8th Edition VISION
京都の街を舞台に
新しい写真の見せ方を提案する
国際的な写真祭
【KYOTOGRAPHIE 2020】
コロナ禍で迎えた今回の「KYOTOGRAPHIE」。
開催にこぎつけるには相当なご苦労があったはず。
それでも開催の決断に踏み切った思いや、ビジュアルの可能性などについて、主宰者の仲西ご夫妻にお話を伺いました。
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 共同創設者&共同ディレクター
仲西祐介(照明家)
共同創設者&共同ディレクター
ルシール・レイボーズ(写真家)
今こそ、世界中の人々が
『VISION』を共有するとき
共同創設者&共同ディレクター 仲西祐介(照明家)
今回の『VISION』というテーマは、昨年の夏くらいに決めていました。まだコロナが流行する前でしたが、今の世の中は未来のビジョンが見えていないというか、多くの人たちがこの先いったいどうなっていくんだろうという不安を抱えていて、日本の場合それが若者の自殺率の高さにもつながっているんだと思います。世界的に起きているさまざまな問題に対しても、みんなで未来のビジョンを共有することで世界を変えていくことができるんじゃないか、そんな気持ちを込めて今回のテーマを『VISION』としました。その後、コロナが世界に蔓延していくなかで、ビジョンを共有することの重要性を、それまで以上に強く感じるようになりました。地球の温暖化やコロナの感染防止にしても、みんなが同じ方向に向かっていかないと止められない問題です。これまで多くの人々が目先の利益を追求してきた結果、地球環境を破壊したり、人間社会をいびつなものにしてしまったわけですが、こうした考えを改めるという意味においては逆に今がチャンスなのではないかと考えました。
ビジュアルには直接的に人に
訴えかけるチカラがある
共同創設者&共同ディレクター 仲西祐介(照明家)|共同創設者&共同ディレクター ルシール・レイボーズ(写真家)
「KYOTOGRAPHIE」は民間の独立団体として行っているイベントなので、予算集めも大変で毎年ギリギリのところで開催しています。なかでも今回はコロナの影響で大きなスポンサーが降りてしまったりと状況はさらに厳しく、クラウドファウンディングに挑戦したり、助成金を申請したり、これまでにないカタチで支援をお願いしました。時期も春から秋に延期しましたが、まだコロナが収まったわけではありません。でも、自粛続きで人の気持ちがしんどくなってきているなか、そろそろ元の日常に戻していかなければならないということも感じていて、こういうときこそ僕らのような民間団体が率先してやるべきではないかと思ったんです。今回のポスターには、セネガルの写真家の作品(アフリカから海を渡って海外で活躍した偉人たちに自ら扮したセルフポートレートの作品)を使いましたが、ここには人種差別に対する葛藤が描かれています。日本にも差別や格差社会が広がっていて、誰もが幸せになれる社会というのはいまだに人間の歴史のなかでは実現できていませんが、それを実現するという気持ちでポスターのイメージに使いました。ビジュアルには直接的に人に訴えかけるチカラがあるので、そのチカラで世界のさまざまな問題にメッセージを発信していきたいと思っています。
「見る」という意味と
「想像して見る」という意味
共同創設者&共同ディレクター ルシール・レイボーズ(写真家)
今回の開催を通して強く訴えかけたいことは、未来は見ようとしないと見えないというか、VISIONという言葉には目で「見る」という意味もありますが、「想像して見る」という意味もあって、いろんなものをみんなで想像して見ていこうというメッセージでもあるんです。今回、展示における新しい取り組みとして、目が不自由な人たちがアーティストの作品(写真)を「触って見る」ということに挑戦しました。この展示では、「見る」ことと、「触って想像して見ていく」ということを、みんなで共有していくなかで、僕らが今まで当たり前と思っていたことも変わってくるのではないかなと思っています。この作品については、以前に御社で見せていただいた立体的にプリントができる機械を思い出して、「触って見る」という写真の表現について石橋さんに相談させていただきました。写真は、今では誰もが手軽に撮影できて、プリントしたり気軽に画像をシェアしたりして楽しめる時代ですが、その表現方法にはまだまだ可能性が残っていると思っていました。今回、写真の新しい表現として堀内カラーさんとコラボレーションできてよかったです。この展示をスポンサードしてくれたロクシタン(フランスのオーガニックのブランド)の社長もすごく感動して、ぜひ東京でもこの展示を行いたいと言ってくださっています。
2021 年は東日本大震災から
10 年目の年
共同創設者&共同ディレクター 仲西祐介(照明家)
来年は東日本大震災があってから10年目の年を迎えます。この出来事は私たちが京都に移り住み、「KYOTOGRAPHIE」を始めるキッカケにもなった出来事です。人は時間の経過とともに昔のことを忘れていってしまいがちですが、まだ終わっていない問題というものが 世の中にはたくさんあります。そうした過去の出来事を風化させないためにも、これからも写真を通して世界にメッセージを発信していきたいと考えています。

2019年 KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭
展示作品制作についてはこちら

京都グラフィー2019
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