ビジュアルに価値ある提案を

フォトアートの新しい可能性

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Pierre Sernet×HORIUCHI COLOR

アーティストにとって、
まさに夢のようなテクニック

2019年5月に開催された『KYOTO GRAPHIE』では、さまざまな組み合わせによるカップルの被写体を白と黒のコントラストで大胆に表現した作品を、日本の春画と対比で見せる演出で独特な世界観をつくり上げた、フォトアーティストのピエール・セルネ氏。そして、出展のためにプリントを任された堀内カラー。ピエール氏の考えを忠実に再現するために、プリンティングディレクターの石橋が選んだのは、最新鋭のトゥルーフラットベッド・インクジェットプリンタ「JETI MIRA」でした。

Pierre Sernet氏

ひとつ不安だったことは、
日本の湿度の高さでした

作品に額装をつけずに、「黒」が持つ本来の色をそのまま見せたい。『KYOTO GRAPHIE』での出展に向けて、以前から親交のあるキュレーターの方とともに、こうしたプランを練っていました。そして、彼が日本のプリント制作会社の中から勧めてくれたのが堀内カラーでした。
初めて依頼する会社でしたが、信頼する彼の紹介ということもあり、会社(堀内カラー)自体にネガティブな印象はありませんでした。私が唯一心配だったのが、日本の湿度の問題です。
私は作品を表現する上で「黒」の表現をとても大切にしています。以前、アメリカで依頼していたプリント会社は、この黒がとてもいい感じに仕上がるので気に入っていたのですが、(湿度が低い)アメリカでさえ、湿度によっては、思うように黒が出ない場合がありました。そのため、湿度が高い日本でプリントするということ自体が、唯一の不安材料でした。

Pierre Sernet氏

テストプリントで不安を払拭
そこにあったのは、思い通りの「黒」

ひとくちに黒と言っても、淡い黒から深みのある黒まで何段階もの黒があり、私は作品の細部までその違いを表現したいと考えています。堀内カラーのラボでテストプリントの出力に立ち会ったとき、黒の再現率にとても感動しました。
聞けば、プリンティングディレクターの石橋さんが、事前にさまざまなメディア(紙)や濃度の調整などいくつものパターンを試してくれていたようです。とにかく、作品の意図をしっかり汲み取っていただけていたので、こちらとしては、ただ待っているだけで、思い通りのプリントがあがってくるという感じでした。
こうして、せっかくプリントで思い通りの黒が出せても、額装にガラスがあると色味が変わったり光が反射したりして、意図する黒に見えなくなってしまいます。そのため、今回の作品展示では、なんとしてでも額装のガラスを取り除きたかったのです。

どんな要望にも耳を傾けてくれる
真摯な姿勢がとても心強かった

額装のガラスを取り外すというプランの実現に向けて、プリンティングディレクターの石橋さんの存在は、とても心強かったです。しかも、「作品を屋外で展示したい」という無茶な注文にも、しっかりと耳を傾けてくれて、彼は私がこれまで仕事をしてきた人たちとは、明らかに違うタイプの人間でした。
実際、湿度の影響で紙が若干うねってしまうことがわかったため、メディア(プリントするモノ)をどうするかという点においては、かなりの時間をかけて試行錯誤してもらったようです。ただし、そんな苦労は一切見せず、何事もなかったかのようにカタチにしてくれる姿勢に、とても感銘を受けました。

作品を屋外に展示したい
昔からの夢がひとつ叶いました

Pierre Sernet氏作品私は昔からいつか作品を屋外に展示したいと思っていました。今回お願いした屋外に展示するというアイディアは、ラボに伺った際、出力をUVプリントされていることを知ったとき、メディアによっては外に展示できるのでは、と閃いたのです。
美術品は屋内で観賞するのが一般的ですが、今回提案してもらったアクリルを使ったメディアは屋外でも楽しむことができ、私がずっとやりたかったことがひとつ叶いました。
私の作品づくりのコンセプトはつねに「文化と、それを取り巻く環境を対比させたい」という思いが根底にあります。国や文化の違いによって、外見や異なる部分もあるけれど、最終的には同じ人間でルーツはひとつだよ、だからもっとお互いを受容しよう、というメッセージを持っています。

Pierre Sernet氏堀内カラー石橋

当社プリンティングディレクター石橋と
ピエール氏のご自宅にて

堀内カラーの技術力や対応力は、
世界中のアーティストたちの救い

私のようにプリントを外部に任せるアーティストにとって、どこに頼むかということはとても重要です。そういった意味でも、こちらの「こうしたい」という思いに最後まで耳を傾けてくれた石橋さんの対応やきめ細やかな感性に、とても救われました。
作品の意図を汲み取り、理想のメディアや濃度を提案してくれるディレクターと、黒の濃度をパーセント単位で調整でき、ココだと思った濃度でプリントできるマシンの存在。これは私たちアーティストにとって、まさに夢のようなテクニックだと思いました。
今回、私が強く感じたように、堀内カラーの技術力や対応力は、きっと世界中のアーティストたちの救いになるはずです。こうしたテクノロジーやプリンティングのノウハウなどを、もっと世界に向けて発信していくべきだと思います。

石橋泰弘

密度を高めた骨白アクリルに
JETI MIRAで直接吹き付けるという手法

今回、もっとも試行錯誤したポイントはメディアとの相性で、糊の選び方をひとつとっても、ただ一辺倒のモノを使えばいいという訳ではありませんでした。思い通りの黒を表現しながら、湿度に強く額装なしの作品を可能にするために、作品の裏にアルポリックで裏打ちして強度を高める工夫も行いました。
最終的には、液体を流し込んで圧縮して密度を高めた「骨白(こっぱく)アクリル」に、JETI MIRAで直接吹き付けるという手法に行き着きましたが、こうすることで、黒の再現性はもちろんのこと、しっかりとした強度で、湿度でうねることもなく、また、インクが固まることで、指先で触れても指紋などがつかない、理想的なメディアを完成させることができました。

Profile

Pierre Sernet

フォトアーティスト

Pierre Sernetピエール・セルネ

フランスで生まれ育ち、パリのルーブル宮にあるレ・ザトリエ・デュ・カルーセルでアートを学ぶ。20代前半に写真の世界で働いた後、アメリカに渡りビジネス界で成功をおさめた。世界最大規模を誇るファインアートのデータベースartnet. comの設立は、彼の数ある功績の一つ。再びアートの世界に戻り精力的に作家活動に取り組み、アメリカ国内および世界各国の有名ギャラリーや美術館でパフォーマンスや個展を開催している。

Official Website http://pierresernet.com/

石橋 泰弘

堀内カラー プリンティングディレクター

石橋 泰弘

1977年入社。制作所長を10年勤め、現在はフォトイメージングセンター フォトアート課に所属。長年培った知識と経験をもとに、印刷のあらゆるニーズに応える堀内カラーのプリンティングディレクター。社内外から絶大な信頼を受け、名だたるアーティスト作品も数多く手掛ける。趣味はアウトドア&マリンスポーツ等。

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JETI MIRA だから可能な表現

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厚盛りプリント

最大3mm程度までインクを盛ることが可能。油絵のように波打つ表現や、くっきりとした文字の厚盛りが可能です。

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